記憶のメカニズムを知れば、忘れる原因も理解できます。
脳は大量の情報のほとんどを覚えていないのです。
脳の仕組みや働きと記憶の関係を解説していきます。

なぜ忘れる?記憶の仕組みをわかりやすく解説!

脳と記憶の関係性とは?

記憶は脳の神経細胞に電気信号が送られることによって情報が蓄積されています。初めての情報は短期記憶となり、脳の中で一時的に保管されますが、何度も同じ電気信号が送られると、その情報は長期記憶となり、消去されにくくなります。

また、脳は一定の年齢に達すると成長が止まると言われてきましたが、近年の研究では成人の脳でも記憶に関する神経細胞は生まれ変わることもあるという報告もあります。日々の生活で脳に刺激を与え続けることで神経細胞の新生を促し、脳の情報伝達ネットワークが活性化するため記憶力を保つことができるようになります。

脳への刺激は手先を動かすことや変化のある生活を送ることが有効とされており、さらに意欲を持って物事を記憶することも脳を興奮させて情報伝達の効率が上がると言われています。つまり、年齢に関係なく意欲的に脳を活性化する気持ちがあれば脳は鍛えられ、記憶力も増大するのです。

意外と知らない脳の構造と働き

脳は大きく4つの部位から構成されています。大脳、間脳、脳幹、小脳です。それぞれの役割を紹介します。

大脳は最も外側にあり、役割別に3つに分類されています。まず、体の動きや感覚、言葉などを担当している大脳皮質があります。本能や記憶を担当しているのは大脳辺縁系です。また、記憶や学習についての担当が大脳基底核です。

間脳は大脳の下に位置しており、こちらも役割別に4つに分類されます。感覚情報を集約する視床、セロトニンなどを分泌させる視床上部、自律神経をコントロールする視床下部、ホルモン分泌を調整している下垂体です。

脳幹は間脳の下に位置しており、3つに分類されます。脳幹全体として生命活動を担っている中脳、大脳と小脳の情報伝達の橋渡しを行っている橋、呼吸や循環機能などの活動をコントロールしている延髄です。

小脳は脳幹の奥(後頭部側)に位置しており、平衡感覚や運動調節を行っています。

感覚記憶・短期記憶・長期記憶の違い

人間の記憶には記憶できる時間によって3種類に分けられます。記憶できる時間が短い順に「感覚記憶」「短期記憶」「長期記憶」です。

感覚記憶は1秒程度の記憶で、外部からの情報について意味を理解せずに記憶するものです。普段の生活で目にする風景などは次々と視界に入ってきますし、周囲の音も耳に入ってきますが、気に留めることがなくても1秒程度であれば脳内に記憶されています。

短期記憶は数十秒間の記憶です。感覚記憶よりは長い時間記憶していますが、数十秒もすれば忘れてしまう記憶です。短期記憶は通常7つ前後の情報しか容量がないと言われており、それ以上の情報は記憶することは難しいようです。

最後に長期記憶ですが、記憶時間は非常に長く、数十年も覚えていることもあります。さらに、長期記憶は容量も非常に大きく、大量の情報を記憶することができるのです。忘れたくない情報は長期記憶にする必要があるのです。